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床下に雪??針状結晶

冬の床下調査で、たまに見かける現象の一つでふわふわな雪が積もったような症状を見かけることがあります。針状結晶1 針状結晶2

この症状「カビ」若しくは「エフロ(白華現象)」と勘違いされる場合が多いようですが、これは間違いでこの現象が起きてしまうと束石が粉々になり床が落ちてしまうという事態に成りかねますので注意が必要です。

詳細と対策を大阪市立大学の土井正先生に聞いてみました。

建物が建っている場所の土壌の硫酸塩の含有率が一定以上高い場合に、屋外に降った雨水に溶けた硫酸イオンが、乾燥した床下土壌の表層で毛細管現象によって吸い上げられる際に、濃縮されてコンクリート表面に硫酸ナトリウムの結晶が析出する現象のようです。結晶構造の違いによって白色粉末状(Na2SO4)になったり、針状結晶(Na2SO4・10H2O)になるようです。粉末状の場合はコンクリート表面に析出しますが、針状結晶は、束石のコンクリートの細孔の内部で結晶化する際にコンクリートを微細破壊し、これが重なってコンクリートの剥離や破壊に至ります。

基礎コンクリートの地中に埋まってる部分では、外気の影響を受けないためこのような現象はほとんど起こりません。

対策として、劣化したコンクリート束石は取替となります。その際、コンクリートの性能を水セメント比50%以下として水気の少ない強度の高いものにすると結晶化の可能性が低くなります。ただし、束石のようなものは強度が要求されないので、おそらく水・セメント比55%以上の水分の多い低強度のものが使用されていると思われます。

従って、このような土壌の場合は床下全面に防湿シートを敷設して、その上に束石を置くことが根本的な解決かと考えます。

全面の敷設が不可能な場合は、束石の下にだけ20cm程度大きめの防湿シートを敷いて水分の上昇を遮断することが考えられます。あるいは、束石を防水性の高い樹脂でコーティングして水を浸透させないのも選択肢です。

大阪市立大学 大学院

学術博士 土井 正